習近平総書記は今秋の第20回党大会で「3期目」を順調に再任されるために、反対勢力との争いが激化している。
外部分析によると、「反習」勢力も異なる派閥に分かれているため、最近、中国共産党(以下、中共)の機関メディアや親中派メディアなどは、「改革開放」などの問題で異なる意見を上げている。オーストラリアに滞在する法学者、袁紅氷(えんこうひょう)氏が入手した内部情報によると、習氏は今、腹心の部下が提案した新しい戦略の実行に同意しているという。その新戦略では、江沢民元中共指導者とその一派を集中的に打倒することが急務である。
袁氏は26日、海外中国語メディア「大紀元時報」のインタビューで、習氏は現在、「江派と戦う」ことに重点を置き、中共の政治路線での江派からの影響力を徐々に排除していることを明らかにした。習派はさらに、江沢民路線が中共権力の腐敗を氾濫させ、党と軍を崩壊の危機に瀕させ、いわゆる「党と国が滅びる崖ぶっち」のところまできているというメッセージを中共内部に伝えようとしている。
現在、習氏に反対しているのは、江沢民政権時代の20数年間(胡錦濤政権を含む)に培った自らの勢力の他に、中共高官の二世と鄧小平の「改革開放」路線の強固な支持者が含まれているという。3つの反対勢力に囲まれた習氏は、それらの勢力が団結してしまうことを避けるために、まず江派を取り除くことを決定した。
江派を排除した後、習氏が残りの2つの勢力に譲歩するかどうかについては、「まだ分からない」という。習近平路線の擁護者は最終的に、習氏を「権力腐敗から党と軍を救った偉大な救世主」に扮したく、習氏を毛沢東と肩を並べたく、そして、終身執政の目標を達成させようとしている、と袁氏が述べた。
政治評論家の李偉東氏は、文章を発表して江沢民の悪行について次のように指摘した。江沢民は13年間政権を握り、退位した後も実権を握ったままで、胡錦濤政権にさらに10年間干渉していた。この23年間は、中国の権力者の全盛期であり、同時に各派閥が最も腐敗している時でもあった。中共の大規模な腐敗は空前のレベルに達し、中国を世界で最も腐敗した国にしてしまっている。
(翻訳・徳永木里子)