北京五輪は、西側民主主義国の外交ボイコットや国際人権団体のボイコットから、最近の中国国内の世論まで、中国共産党(以下、中共)が北京五輪で友人や良い名声を得ていないことを示している。
北京五輪は今回、国家元首、政府高官、王室メンバー、国際機関のトップなど30数人だけが開会式に出席し、その約半数は権威主義や全体主義国から来た。
淡江大学外交学部の鄭欽模(ていきんも)学部長は、「希望之声」とのインタビューで、北京五輪は中共の友好を勝ち取るどころか、自らの本質を世界にさらけ出したのだと述べた。また、2008年の北京五輪と比較して、中共の国力の深刻な衰退が明らかになった。
中共が約束した環境保護の政策を完全に破った100%人工雪のコースから、谷愛凌の国籍問題、中国アイスホッケーチームなどの現象まで、金メダルのためなら手段を選ばない中共の醜態を世界中に見せていると鄭氏が述べた。結局、中共は勝敗の奴隷に過ぎなかった。
また、中共にとって、平和を象徴する五輪はもちろん、いわゆるスポーツは存在せず、すべては政治に奉仕していることを世界は認識すべきだ。北京五輪スピードスケート男子の金メダリスト、ニルス・ファンデルプール(スウェーデン)が16日、中国(中共)のような人権を深刻に侵害している国で五輪を開催させることは、極めて無責任なことであると指摘した。
北京五輪期間中、中国のテニス選手の彭帥(ほうすい)さんが、仏スポーツ紙レキップのインタビューを受けるように手配されたことについて、女子テニス協会(WTA)は、さまざまの兆候から、彭さんが依然として自由に発言できないと結論付けた。
(翻訳・徳永木里子)