ロックダウン（都市封鎖）された中国陝西省西安市は、苦境に陥っている市民が新たな苦難に直面。当局は13日、事前に警告なしに2つの病院を突然閉鎖し、新型コロナウイルスの感染治療で苦労している西安市民をさらに苦しめることになった。
西安市では、昨年12月23日にロックダウンされた後、病院から治療を拒否されたため、妊娠8カ月だった妊婦が流産したことや、突発的な狭心症の男性が最適な治療時間を逃して死亡したなどの事件が相次いで発生している。ネット上で国民の不満が高まっていることから、同市政府は13日、上記2つの事件が発生した2つの私立病院を直ちに閉鎖し、3カ月の整理整頓を行なってから再開するとの通知を発表した。
しかし、ネットユーザーは、当局の病院に対する休業処罰に納得しないコメントが殺到した。
「ロックダウンされた西安市で治療を拒否したのはこの2つの私立病院だけではない。最初に治療を拒否したのは複数の公立病院だったのに、なぜこの2つの私立病院だけが処罰されたのか？」
「この2つの病院が閉鎖された後、この2つの病院に通っている患者さんは、どこで診察を受けてもらえるだろうか？今の受診がもともと難しいのに、封鎖してしまうとなおさらだ。政府の間違った措置はより大きな人道的災害を生み出している」
現在、多くの西安市のがん患者が病院の休業で治療を受けられず、ネット上で助けを求めている。
ラジオ・フリー・アジア（RFA）によると、政府が突然2つの病院を閉鎖するよう命じたため、この2つの病院の千人くらいの入院患者は苦境に陥っている。当局はまだ適切な解決策を出していない。
（翻訳・徳永木里子）