中国共産党政権は11日、初の「水の安全保障計画」を発表した。業界は、このニュースが中国の水資源がまさに危機に瀕していることを裏付けていると考えている。
中国メディア「財新網」12日の報道によると、国家発展改革委員会(国家発改委、NDRC)と水利部(省)が共同で、初めて水の安全を確保するための「第14次水の安全保障5カ年計画」を発表したという。
同計画には、全国的な節水キャンペーンの実施、水の配分を改善するエンジニアリング建設の増加、洪水の予防と軽減の強化、農村部の水利建設の強化などが必要であると書かれていた。2025年までに水資源の節約と安全な利用、干ばつや洪水の災害防止、水の配分などの面で保障能力を高めるには、生態系資源の保護を強化する必要もある。また、2035年までの水の安全保障の長期計画についても言及した。
同計画は、中国の水資源が危機に瀕しているという説を裏づけることになる。2週間前、外交政策専門家、米ジョンズ・ホプキンズ大学国際政治学科のハル・ブランズ教授は、中国は現在、深刻な水危機に直面していると指摘する記事を発表した。その原因は、工業汚染によって本来の水資源がほとんど破壊され、河川水の半分以上と地下水の8割以上が飲用不可となり、地下水の半分以上と河川水のかなりの割合が工業生産や農業灌漑に利用できないほど汚染されたからである。
ブランズ氏は、水問題は今や中国共産党政権に年間1000億ドルの損失を与えており、同国と近隣諸国との対立を激化させる可能性があると指摘した。
(翻訳・徳永木里子)