道路を通行止め、PCR検査を受けるための長蛇の列(ツイッター動画のスクリーンショット)

 中国中部にある河南省でこのほど、複数の都市が感染拡大でロックダウン(都市封鎖)を開始した。

 同省許昌市(きょしょうし)は4日、すべての人々は不要不急な移動をしてはならないという通知を出した。洛陽市は5日、市内の観光地、インターネットバー、KTV、市内の書店などを一時的に閉鎖するという通知を出した。商丘市(しょうきゅうし)は5つの閉鎖管理区域を分け、区域内のすべての人々に対して「家から出ないこと、在宅サービスを利用すること」を規定した。一方、開封市・商丘市・新郷市では、元旦と旧正月に帰省する人は事前報告を要請し、不必要な市や省を跨ぐ移動を避けるよう呼びかけた。

 禹州市(うしゅうし)を管轄する許昌市の当局は、「ウイルスの発生源は不明」「感染者数は不明」とし、「最短時間でコロナの流行を封じ込め、撲滅する」という最優先な政治任務を全うするために、同市では110万人の自宅隔離を発表した。車両も許可証がなければ、外に出れず、禹州市の道路はほぼ空っぽになった。防疫に協力する者以外は外出できない。

 商丘市では4日、交通規制が始まり、新規感染流行の影響を受けた地区が封鎖された。すべての学校は早くから休校となった。一部の村では、土で道路を通行止めにしてしまった。

 信陽市固始県(こしけん)では4日、新規感染者1人が報告され、鄭州市二七区から同県に戻った。同県内では、PCR検査が始まり、高速道路が制御されており、車の出入りのみ許される。商店の営業停止が相次ぎ、陝西省西安市のように食料が買えなくなるのを恐れて、住民は食料を求めてスーパーマーケットに殺到した。

 ネットユーザーが投稿した動画によると、5日と6日の2日間で、鄭州市は1260万人の全住民を対象にPCR検査を開始した。検査を受けていなければ健康コードの黄色表示でわかるという。寒風が吹きすさぶ中、,ができた。

 BBCのロビン・ブラント上海特派員によると、中国当局はコロナの流行を厳重に警戒している。北京冬季五輪の開催を控えているため、コロナによる大規模な感染や人々の死亡が出れば、政治的・経済的に大きな損害をもたらすと考えているという。また、コロナ発生当初も、中国共産党が中国の感染状況を隠蔽したから、パンデミックになったと批判されている。

(翻訳・徳永木里子)