シーマオ・グループ(世茂集団)(ネットより)

 中国恒大の破綻によって中国不動産業界への波紋が広がっており、複数の不動産会社が債務危機に陥った。

 中国メディアによると、格付け機構フィッチ・レーティングスは5日、2.5億米ドル(約289億円)の債券を期限内に返済できなかったとして、 モダン・ランド・チャイナ(当代置業中国有限公司) を違約と発表した。

 同日、 ヤンゴー・グループ(陽光城集団股分有限公司) の朱栄斌代表取締役は3千万元(約5億4千万円)の欠損で、持ち株を手放し、辞職を発表した。6日、 シーマオ・グループ(世茂集団)の子会社が昨年12月25日までに7.92億元(約143億円)の債券を完全に返済できかなったため、 同社の株価が大暴落した。

 ベテランアナリスト唐靖遠氏は、中国不動産業界はすでに不況に陥っていると指摘した。中国当局が昨年よりリスクの規制と管理措置を強化しており、 多額の赤字が累積してきた不動産開発企業にとって泣き面に蜂である。また、西安市のロックダウンは中国の感染状況が加速する可能性を示唆している。それに加えて、労働人口の現象、高齢化加速、二人子三つ子政策がなかなか功を奏しないなど、直接あるいは間接的に不動産業界に影響を及ぼしている。つまり、中国当局の経済を支える大黒柱である不動産業界はすでに回復不能であるという。

(翻訳・北条)