年末に入り、中国共産党(以下、中共)政権の規制・管理が高まる中、百度(バイドゥ)、iQIYI(アイチーイー)、字節跳動(バイトダンス)、アリババなど、中国複数のテクノロジー、エンターテインメント業界の大手が大幅なリストラを行なっている。
業界によると、今回の大規模なリストラは、業績の悪い従業員だけでなく、実務能力の高い従業員も多く解雇されたという。北京のあるインターネット会社で勤める黄さんは、希望之声の取材に対し、リストラされたばかりで、通知を受け取ってからリストラされるまで、わずか4、5日という短い期間だったと語った。今回のリストラ波の中で、企業は従業員が出勤・退勤時にタイムカードの打刻を忘れたなど、理不尽な理由で従業員を解雇することがある。
これと同時に、中共の公式メディアは、今回解雇された高学歴者の一部が製造業に転職したことを大々的に宣伝しており、これは一般的な現象ではないが、従業員は技術系大手企業を離れて工場に入ることが、新しい就職傾向になっている報じた。関連説は世論を騒がせた。
中国財政評論家の関不羽(かん・ふう)氏は、この言い方は愚かで、意地悪いことだと述べた。もし大量のソフトウェアを専門とするプログラマーが大量に組み立てラインの工場に入ったとしたら、人的資源の全面的なミスマッチと浪費になる。
香港中文大学国際商務・中国企業プロジェクト主任の李兆波(り・ちょうは)氏は、ボイス・オブ・アメリカに対し、これは、中共政府がインターネット経済を捨てて、製造業などの実体経済に向かおうとしていることを示していると述べた。
財経分析専門家のジェイソン博士は、希望之声のインタビューで、現在の中国の失業問題は社会資源の全体配給のアンバランスにあり、中国公式が発表した失業率も虚偽なものであると述べた。中国は今、高学歴者を大量に抱えているが、末端の製造業の仕事には誰も興味を持っていない。習近平政府が義務教育における子供の宿題と学外教育の負担を軽減する「宿題禁止令」や「学習塾禁止令」を出したのは、そのためだ。当局は学生の負担を軽減すると主張しているが、実際には一部の学生に高学歴を放棄させ、肉体労働に従事させるという狙いである。もちろん、その結果がどうなるかはまだ観察する必要がある。今は学習塾が規制されているため、金持ちの家庭では家庭教師を雇っている。その結果、貧しい家庭の子供はたとえ頭が良くても、出世する機会を失う。これがいわゆる中共の問題解決だという。問題が解決しないにもかかわらず、新しい問題を作り出しているだけだ。
(翻訳・吉原木子)