「この子はウイグル人です。CCPの綿製品が安い理由は、新疆の人々の人権を奪うためです。」(看中国合成写真)

 国際オリンピック委員会(IOC)は最近、公式ユニフォーム製造を新疆綿を使用する中国企業に委託していることがメディアによって明らかにされた。米議会の中国問題執行委員会(CECC)は12日の書簡で、北京の冬季五輪関係者が結果的に強制労働に関わる衣服を着ていた可能性を示唆する書簡を送付し、IOCに説明を求めた。

 最近、IOCからユニフォームの製造を委託された中国企業「衡源祥」とスポーツブランド「アンタ(ANTA)」が新疆綿を使用していることが明らかになり、各業界に懸念されている。

 CECCの共同委員長、ジェフ・マーケル上院議員(民主、オレゴン州選出)とジム・マクガバン下院議員(民主、マサチューセッツ州選出)は12日、同委員会のメンバーで長年にわたり中国の人権擁護に取り組んできた共和党のクリス・スミス下院議員と共同で、 IOC会長のトーマス・バッハ氏に書簡を送付し、「衡源祥」と「アンタ」の製造材料に強制労働が関与していないという証拠を提出するよう求めた。さらに、「中国が人権弾圧行為をやめない限り、北京五輪を延期するか、冬季五輪の開催地を別の場所に変更するよう」要請したのだ。

 書簡では、バイデン米大統領は昨年12月23日に、「ウイグル強制労働防止法案」に署名し、強制労働で生産されたものではないと企業が証明できる場合を除き、中国・新疆ウイグル自治区からの産品の輸入が禁止されることを強調した。

 新疆綿はすでに、中国共産党による強制労働や人種弾圧の代名詞となっている。書簡では、中国企業の衡源祥とスポーツブランドのアンタが、外部からの多くの懸念に直面しながら新疆綿を使い続け、昨年3月には「今後も新疆綿を調達し続ける」とし、「ベター・コットン・イニシアティブ(BCI)」から退会したことに言及した。

 書簡では、「アンタと衡元祥の両社が新疆綿を使い続けていることで、国際オリンピック大会関係者や2022年オリンピック関係者が『強制労働に汚染された』衣服を着ている可能性が懸念されている」と強調した。

(翻訳・藍彧)