米カリフォルニア州のサーファーが10日、サンディエゴ海岸の岩場付近で、深海魚の死体を発見した。
最初はタールの球かと思われたが、近くでよく見ると鋭い歯が生え、頭には奇妙な触手が生えた黒い怪魚であった。この「深海の怪魚」がなぜ死体となって打ち上げられたのか、その理由はまだわかっていない。しかし、科学者らは環境の変化に懸念を示している。
ガーディアン紙によると、この魚は「パシフィック・フットボール・フィッシュ」という深海魚であると専門家が認定した。ピクサーのアニメ映画『ファインディング・ニモ』に登場する魚として知られている。
カリフォルニア科学アカデミーによると、パシフィック・フットボールフィッシュは、アンコウの一種だという。
チョウチンアンコウは世界で100種類以上見つかっている。通常、水深数千メートルの深海に生息し、頭上に光るライトで獲物を引き寄せて捕食するという。
スクリップス海洋研究所によると、「パシフィック・フットボール・フィッシュ」の標本は世界で31個しかなく、科学者も生きた個体を見たことがないとのこと。
Rare find‼️ A Pacific #footballfish, one of the largest species of #anglerfish, washed ashore near Encinitas last Friday. Lifeguards notified scientists about the unique #deepsea creature, and Scripps scientist Ben @Frable was able to collect it for research and preservation. pic.twitter.com/nP76zzwBa4
— Scripps Institution of Oceanography (@Scripps_Ocean) December 14, 2021
同研究所の研究員は、「これは、今年打ち上げられた3匹目となる。はっきり言って、これは稀なことで、我々の研究には役立つが、生態系の変化にも懸念する」と述べた。
(翻訳・吉原木子)