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 米国不動産業界では、2022年の米国住宅市場における在庫の逼迫が続き、米連邦準備理事会(FRB)の利上げは住宅ローン金利の上升につながる。

 キャピタル・ワンの副首席エコノミストであるOdeta Kushi(オデタ・クシュ)氏によると、来年のFRBの利上げは、住宅ローン金利の上昇と同時に賃金の上昇につながると予想される。買い手がバランスを取るのに役立つかもしれないという。

 米大手不動産情報サイトZillowは、米国の住宅価格が2021年末までに2020年末より19.5%高くなると予想している。2022年には、住宅価格は引き続き13.6%上昇し、前年のペースから減速すると指摘した。

 同時に、不動産価格の上昇に伴って、住宅の賃貸料も急速に上昇した。不動産情報専門サイトのZumperによると、2021年までに米全国の1LDKの賃貸料中央値は12.1%、2LDKは13.2%上昇したという。

 また、家賃滞納者の強制退去猶予令は賃貸市場にも影響を与えており、今年8月に最高裁判所が強制退去猶予令の延長を違憲と判断して以降、大規模な強制退去は起きていないが、徐々に増えている。強制退去率は来年までに新型コロナウイルス爆発以前の水準に戻れると予想されているが、業界は州と地方政府の政策が今後も賃貸市場に影響を与え続けると見ている。

(翻訳・吉原木子)