米インターネット通販大手のアマゾン・コムと中国共産党(以下、中共)の様々な秘密裏での協力関係を暴露した詳細な調査レポートを、ロイターは17日に発表した。
2018年のアマゾン社内ブリーフィングでは、「イデオロギー統制と洗脳プロパガンダは、中共が成功を獲得して維持する主要な手段である。私たちは、それが正しいか間違っているかを判断するつもりはない」と書かれた。
ロイターによると、アマゾン社は中共の検閲に協力し、中共の政治・経済政策の推進に協力することで、中国での市場を獲得してきたという。中には、『習近平談治国理政(訳:習近平が国の統治について語る)』のような中共のプロパガンダ本を販売する際に、レビュー欄を閉鎖したり、評価を禁止したりすることが含まれる。
情報筋は、中共は最高の5つ星の評価(点数)しか受け入れないと述べた。ユーザーの評価やコメントがアマゾンにとって消費者を惹きつける手段であるが、中国公式サイトでは、『習近平談治国理政』などの書籍のレビューが評価禁止になっている。
アマゾンによる中共への妥協は、世界最大の2つの民主主義国家で規制当局を回避したのとは対照的であると、ロイターが報じた。インドでは、アマゾンが現地の規制を回避し、オンライン検索結果を操作して自社のブランドを宣伝している。米国では、消費者保護を目的とした州のプライバシー保護法の廃止に取り組んでいる。
(翻訳・徳永木里子)