白石供銷合作社(江上清风1961, CC BY 3.0 , via Wikimedia Commons)

 習近平中国共産党(以下、中共)総書記は17日午後、中央全面深化改革委員会第23回会議を主宰し、「全国統一大市場の建設加速に関する意見書」を審議・可決した。

 専門家は、中国が毛沢東の非効率な国営企業(計画経済)の時代への回帰を加速しており、中国式「供銷(きょうしょう)合作社(購入販売協同組合)」が復活するだろうと指摘した。

 習氏は会議で、中国は大規模な全国統一市場の建設を加速することや、その市場の規則を確立することが急務だと述べ、政府監督の有効性を高めるよう求めた。

 中国時事評論家の秦鵬(しん・ほう)氏は大紀元時報とのインタビューで、中共が打ち出した「生産、供給と販売、信用」という「三位一体」という経済モデルは、毛沢東時代の「購入販売協同組合」モデルと本質的に変わらなくて、いずれも社会的資源に対する政府の管理を強化することであると述べた。

 「購入販売協同組合」は、毛沢東時代の計画経済の産物であり、物不足の象徴ともされていた。当時、すべての資源の配分、何をどれだけ生産するかなどを政府が統一的に決定し、人民は政府から分配された物資で生活していた。秦氏は、中共が経済と政治の危機の深刻さを感じ、問題を解決しようとしていると述べた。

 12月上旬に開かれた非公開の経済工作会議で、当局は中国経済が「需要の収縮、供給衝撃、期待の弱体化」という3つの大きな圧力に直面していることを稀に認め、経済の安定と社会の安定を確保することを要求した。

(翻訳・徳永木里子)