冬の節気である大雪(たいせつ)を過ぎた12月10日、中国のネットユーザーが「黒竜江省ハルビン市でなんと大雨が降っている」という動画を投稿した。「氷城」(氷の都)と呼ばれるハルビン市にしては、12月に雨が降るのは稀な現象である。
今年は12月7日頃の節気「大雪」の後、ハルビン市が一気に暖かくなったという異例の事態となった。例年、12月の同市の平均気温は氷点下10℃ぐらいから20℃ぐらいであるが、今年は零度以上という大差。10日の最高気温は4℃、9日は5.2℃、を記録した。
中国ではこのように、冬の気候が急に暖かくなることを「回春」といい、「冬なのに春のようだ」という異常気象である。ハルビン市だけでなく、中国のほとんどの地域で、この冬はおおむね春になったような気候になった。つまり、冬なのに気温が下がるところが、上昇した。中国の歴史上、同現象は時折見られるが、今年のように大規模に発生したことは極めて稀であり、来年は大きな災いが降りかかるという非常に不吉な予兆とされている。
(翻訳・徳永木里子)