安倍晋三元首相は14日「香港の民主化が暗鬱な今、台湾の奮起は世界の民主主義思想にとってより重要な意義があり、米国、日本及びその他の理念の近い国は台湾の国際組織への加盟に全力で協力すべきだ」と表明した。
安倍元首相は14日台北で行われた、台湾・日本・米国が安全保障などについて討論する台湾主催フォーラムへのビデオメッセージで「台湾、米国、日本は自由、人権、法の支配と民主主義を堅持するという重要な共通の信念を持っており、台湾とその民主主義が脅威にさらされることは、私たち全員、特に日本にとって深刻なチャレンジだ」と強調した。
更に「弱さは挑発を招くことを、忘れてはならない。」と指摘し、「日本、台湾、アメリカは海底から海面、空域からサイバー空間、宇宙空間まで、すべての領域で私たちの能力を増強する努力を止めてはならない」と述べ、「より効果的に知識や技術を共有する方法を考えよう」と呼びかけた。
また「米国、日本及びその他の理念の近い国々は世界保健機関(WHO)をはじめとする台湾の国際機関への加入に全力で協力すべきで、台湾が共同の価値観をより強固に守ることができれば、米国、日本、そして世界の利益にも合致する」と述べた。
安倍元首相は今月1日にも台湾で開かれたシンポジウムにオンライン参加し、「台湾の有事は日本の有事」などと述べ、同発言は中国政府の強い反発を招いた。華春瑩(か・しゅんえい)外務次官補は1日夜、垂秀夫(たるみひでお)在中国大使に厳重に抗議したが、その後、安倍元首相は言いたいことを言い続けると答えた。
(翻訳・吉原木子)