ニューヨークタイムズは20日、中国共産党(以下、中共)当局がいかに民間企業を通じて、国外ソーシャルプラットフォームのアカウントを操作し、プロパガンダの題材を作成したのか、及びその「見積書」を暴露した。
「Buying Influence: How China Manipulates Facebook and Twitter(意訳:影響力を買う 中国がフェイスブックとツイッターをどう操作するか)」と題した同紙の報道によると、中共は月払い方式で、請負業者(サプライヤー)を通じて、フェイスブックやツイッターなどのプラットフォームで大量の偽アカウントを運用し、中共のプロパガンダ目標を実現するためのいくつかの手段と詳細が明らかになった。
同紙はまた、関連サービスの見積書を取得した。海外のソーシャルプラットフォームのアカウント登録は毎月5000元(約9万円)、アカウントの偽装及びメンテナンスは毎月5000元(約9万円)、オリジナル動画制作は毎月4万元(約71万円)になる。
各項目の要求として、サプライヤーはフェイスブックやツイッターなどの主要ソーシャルメディアプラットフォームのアカウントを毎月約300個提供できることと、サプライヤーは海外フォーラムで指定された内容を毎月少なくとも10回発表すること、及びトップ記事にすることを求めた。
報道によると、この事例は氷山の一角に過ぎない可能性があるとし、中共の各地方政府と警察は類似の企業誘致を行い、大量の偽アカウントを利用して、海外のソーシャルメディアへの影響力を発揮している。これらのアカウントは、ソーシャルメディアで「いいね」または「リツイート」によって、中国政府の公式アカウントをサポートしている。時には、中国政府の政策を批判するユーザーを攻撃するという。
時事評論家の横河(おう・が)氏は新唐人テレビのインタビューで、類似の宣伝手段は国際社会で、「中国にフィードバックして中共の統治の合法性を強化する」という第一段階の防衛型の役割と、「中共が国際的に発言権を奪い、最終的に既存の国際秩序を破壊する」という第二段階の攻撃型の役割を果たし、現在は第一段階から第二段階へ移行しつつあると述べた。
(翻訳編集・吉原木子)