(イメージ / Pixabay CC0 1.0)

 現在、ほぼ全ての家庭で見かける炊飯器。誰でも簡単にご飯が炊けます。市販の一般的な炊飯器は、内釜がノンスティック層でコーティングされていますが、程度の差こそあれ、炊き上がったご飯が内釜の表面にくっついてしまい、調理後のお手入れが大変です。

 あまり知られていませんが、炊きあがったご飯をふわふわにほぐす事ができ、同時に内釜の表面にご飯がくっつくのを防ぐ、とても便利な秘訣があります。この方法を使った炊き立てご飯は、特にチャーハンやオムライスを作るのに適しています。

 その秘訣とは、少量のココナッツミルクを加えた水でご飯を炊くことです。ココナッツミルクは脂質を多く含み、その乾燥重量の約40%を占めています。お米に少量のココナッツミルクを加えることで、米粒が脂質でコーティングされ、炊飯器の内釜にくっつき難くなります。

 詳しい方法は、炊飯器の内釜に通常通りのお米と水を入れ、ココナッツミルクを少し(約小さじ1~2杯で十分)加えて、よくかき混ぜるだけです。こうすることで、水を少し多めに入れても、ご飯が内釜にくっつき難くなります。

 ココナッツミルクは、液体でも粉末でもどちらでも構いませんが、開封した液体ココナッツミルクは、冷蔵庫で保存しなければなりません。ご飯を炊くためのココナッツミルクの使用量は非常に少ないので、ご飯を炊くだけで開封した液体ココナッツミルクを賞味期限内に使い切るのは難しいかと思われます。その場合、粉末のココナッツミルクパウダーを使用した方が便利です。通常、ココナッツミルクパウダー1に対してお水を3~4の割合で混ぜると、液体のココナッツミルクができるので、ご飯を炊くたびに、小さじ1/4~1/2杯程度のココナッツミルクパウダーを、直接炊飯器に入れてよくかき混ぜれば、おいしいご飯が炊き上がると同時に、炊飯器の内釜にくっつき難くなります。

(文・王勇 理学博士、農学博士/翻訳・玉竹)