11日で中国が世界貿易機関(WTO)に加盟して20年になり、米議員は当時の決定を振り返った。
ナンシー・ペロシ下院議長(民主党)は11日に、「20年前、(中国の)WTO加盟を認めたことで、世界は中国共産党(以下、中共)に白地小切手を渡したことになった。(中共は)市場での約束を破り、米国の労働者を騙しながら自国の労働者を搾取した」とツイートした。ここでいう白地小切手は、好き勝手ができると解釈できる。
リック・スコット上院議員(共和党、フロリダ州選出)は同日、「中共はここ20年間、毎日噓偽り、ルール違反を繰り返してきた」とツイートした。スコット氏は「WTOは(中共の)傀儡になり、いまだに(中共を)『発展途上国』としてリストアップしている」と批判したうえで、「バイデンが米国の利益を守りたいのであれば、(WTOの)真の変革を要求し、このジェノサイド政権に責任を負わせる」と述べた。
マルコ・ルビオ上院議員(共和党、フロリダ州選出)は8日、20年前に中国と締結した最恵国待遇の協定が、今日の経済的罠につながったと指摘し、過去10年間に米国が経験した最も複雑な経済的困難は、中国のWTO加盟による直接的な結果であると主張した。
当時投票した議員も後悔の念を表明している。チャック・グラスリー上院議員(共和党、アイオワ州選出)は、米政治メディアの「ポリティコ(Politico)」に寄せた声明の中で、「この取り決めが20年前の我々の期待に応えていないことは明らかになった」と述べた。また、ケビン・ブレイディ下院議員(共和党、テキサス州選出)は「ポリティコ」に対し、「中国がルールに基づく貿易システムの中で生きていくつもりがないことは、今や明らかだ」と語った。
当時の米国のエリートは、中国の経済発展を支援すれば、必然的に中国に民主主義をもたらせると考えていた。しかし結果的に、中共の権力者を太らせただけで、期待された経済や民主主義をもたらしていない。
(翻訳・徳永木里子)