米屈指の名門校であるヴァンダービルト大学の徐雅瓊(じょ・がけい、女性)准教授がはこのほど、武漢市で隔離期間中に適切な治療を受けられず、隔離終了直後に46歳の若さで亡くなった。複数のネットユーザーのウィーチャット(微信)やツイッターでの暴露で分かった。
直腸がんを患っていた徐雅瓊氏は、米国での治療により、病状は比較的安定した状態になっていた。医師は少なくとも2022年1月まで生きられるだろうと述べた。しかし、徐氏は帰国して漢方薬を試してみたいと考えたが、中国に到着するとすぐに、広東省東莞市に送られ、隔離された。
ネットユーザーが投稿したチャットの記録によると、隔離場所はみすぼらしい宿泊所で、隔離用の食事だけが提供され、出前などの注文は許可されなかったという。徐氏はビーフンを注文したら、乾麺パック1つとお湯の入ったボウルを渡された。電気コップを買いたいと言っても買ってもらえなかったそうだ。アメリカ人医師による「がんの治療が必要」という診断書を提示したが、防疫スタッフは信じないため、隔離期間中、彼女は何の治療も受けられなかった。
東莞市での隔離を終えた後、徐氏は、両親と団らんするために武漢市に向かったが、武漢市で再び隔離された。徐氏は武漢市に到着した時に、両親が一度だけ彼女に会った。その時、「徐氏はすでに骨と皮にやせこけていて、老婆のように猫背になっていた」という。
武漢での隔離期間中、徐氏の病状は更に悪化し、隔離終了から2週間も経たない今年10月末に亡くなった。
徐氏の境遇に多くのネットユーザーからコメントが寄せられた。
「彼女の友人は、彼女が飛行機の中でまだ元気でぴんぴんしていたが、制度に殺されるとは誰も思わなかった」
「過去の教訓では、武漢市がロックダウンされた時、多くの人がコロナではなく、ロックダウンで亡くなったのに。なぜ、まだ治療のために帰国する人がいるのか」
「国内の隔離措置は人間性のかけらもない。本当に反人類的な行為だ。命は疫病スタッフの前では何の意味もない」
(翻訳・吉原木子)