中国とアフガニスタン(Wikimedia Commons / Owennson CC BY-SA 4.0

 G20米中首脳会議の前夜、6月20日、中国外務省の陸慷報道官は記者会見で、アフガニスタン・タリバンのドーハ政治事務所のバラダール(Baradar)主任と数人の補佐官が中国を訪問したことを明らかにした。中国に滞在している間、中国側の高官は、バラダール一行とアフガニスタンの「平和と和解のプロセス、テロリズムの打撃」などの問題について意見を交わした。中国外務省が、タリバンの交渉代表が中国を訪問したことを明らかにしたのは、今回が初めてだ。これまで中国側は、タリバン代表を何度も中国に招待したが、公にしてこなかった。

 中国の習近平国家主席は、6月28日から29日まで大阪で開催されるG20会議に先立ち、6月にロシア、キルギスタン、タジキスタン、北朝鮮などを訪問した。これらの国およびタリバンと接触することは、米国との貿易戦争のための手札を増やすためだという意見もある。

 中国共産党は新疆でムスリム(主にウイグル人)を残酷に迫害する一方で、タリバンと互いに利用し合っている。中国共産党はタリバンというテロ組織と連携して国際社会を怖がらせるためにその邪悪な本質を露わにすることも辞さない。中国共産党のこのようなやり方は、その政権の下劣な本質を暴露するだけだ。

 シリアで戦争に参加した在米彫刻家・陳維明氏は、中国共産党がテロリストと交わるのはあり得ないことではないと言う。中国共産党は世界最大テロ集団の一つであり、その上国家の形式を取っている。中国共産党の害はタリバン以上だ。

 陳維明氏はまた、タリバンを背後から支援しているのは中国共産党であるという見方を示している。タリバンが訪中して中国共産党と交渉することは、中国共産党の経済的・軍事的支持を獲得するためだ。陳氏は数年前にシリアの戦場に行ったが、彼は中国共産党がアサド独裁政権に提供した兵器を目の当たりにした。兵士らが使っていたAK−47自動小銃にはすべて中国語の簡体字が書かれていた。

(翻訳・柳生和樹)