バイデン政権は6日、来年2月と3月に開かれる北京オリンピックとパラリンピックについて、政府関係者を開会式などに派遣しないと発表した。中国共産党(以下、中共)の人権侵害が理由だとしている。
AP通信によると、中国外交部の趙立堅(ちょう・りつけん)報道官は、この動きを「政治的な挑発」と見なし、どう対応するかについては詳しく説明しなかった。
米政治専門紙「ザ・ヒル(The Hill)」のコメンテーターであるブラーマ・チェラニー教授(インド政策研究センター)は、「習近平氏の指導下で、中国は怒りに満ちた拡張主義国となり、『戦狼』戦術と借金漬け外交に従い、国際法を蔑ろにしている。2つの米政権とも、習氏による新疆での収容所をジェノサイドだと見なし、ナチス以来の宗教上の理由による大量監禁行為だと認めている」と述べた。
「世界はこのような行為を見て見ぬふりにしてはならない。(中共の)これらの行動は、これまでのところ、西側から有力な制裁を受けていない。習氏が恐れずに強引に拡張主義を進めるのは、ほぼコストがかからないためだ」と、同氏は言い添えた。
(翻訳・徳永木里子)