少しの間、中国メディアの偏向報道に対して怒りの声を上げようではないか。
ある中国のブロガーは、ニュースに対して中国中央テレビ(CCTV)と西側メディアが異なる反応を示すことを指摘している。
一見笑えるが、空恐ろしくもある内容だ。
1. 止まらないニセ商品の出現と食物の汚染について
西側メディア:政府はもっと真剣にこの問題を捉え、規制監督を強化すべきだ。この問題に対する責任を市民に転嫁すべきではない。
CCTV:人民はいっそう注意を払い、ニセモノ商品を見抜く力を養うべきだ。期限切れやダメになった食品を買わないようにしよう。
2. 貧しい山岳地域出身の子供たちは学校に行くことができない。彼らは学校の先生たちからの募金に頼らざるを得ない。
西側メディア:こうした結果は政府における教育・社会保障関連部門の怠慢にほかならず、非難に値する。
CCTV:貧困地域で働く先生たちのことをもっと知ってもらおう!これは偉業であり、彼らは我々国民の誇りだ。
3. 政府高官の汚職が摘発される。
西側メディア: この事件は政府の監督システムに瑕疵があることを明らかにした。
CCTV: 監督庁は問題を発見し、国家に損失がもたらされる事態を避けた。これはすばらしい結果だ。
4. 鉱山の崩壊と爆発
西側メディア: 政府の責任者は辞職すべきだ。
CCTV: この事件に対し、 政府の責任者たちは大変な注意を払っている。彼らは部下を叱り、部下たちの責任が司法の場で解明されるよう捜査機関に要請した。
5. 危険な犯罪者たちが逃亡した
西側メディア: 直ちに市民に警報を出し、怪しい人物を見かけたらすぐに警察に通報するよう要請。犯罪者たちと直接対面することは避けるように。
CCTV: 囚人に立ち向かうよう人民に行動を促す。人民の行動こそが安全な社会を作るのだ。
6. 国が困窮し、地方は飢餓に見舞われている。医療の提供が不十分。
西側メディア: 政府の支持率は急速に低下、人々はまったく満足していない。
CCTV: 政府は素晴らしい偉業を成し遂げた。支援を必要とする人民に対しては暖かく対応する。人民は 政府に感謝し、公務員を「 素晴らしき公僕」「良きリーダー」「親友」「皆の両親」と呼び称賛する。
7. 毎日のヘッドラインニュース
西側メディア:重要で、興味を引き、時期に即したニュース。
CCTV: 政府高官が関係していればそれがヘッドラインニュース。たとえその高官が価値あることをほとんど言っていなくても関係なし。
8. 良いニュースと悪いニュースの割合
西側メディア: 良いニュースも悪いニュースも報道。
CCTV: すべてのニュースは良いニュースだ。もし悪いニュースがあるなら、番組の最後か新聞の裏面にでも載せておけ。
9. 環境問題に対する責任
西側メディア: たとえ川がきれいに輝いていようとも、環境問題については常に厳しく報道を行い、世間に警鐘を鳴らす。
CCTV: たとえ川が濁って悪臭を放っていようとも、環境基準はこれまで同様変わらない。
10. 教育とヘルスケアに対する反応
西側メディア: 教育とヘルスケアに関するサービスは満足できる水準ではないと指摘。一方、西側の貧困層に学校に通えない人はほとんどおらず、緊急医療サービスも整備されている。
CCTV: 教育・ヘルスケア制度改革の重要性を過大に強調し、病院や親に罰金を科すシステムを導入。さらに厳しい目標達成ノルマを課すが、学校や病院に行けない人は一向に減らない。
(翻訳・今野秀樹)