中国広東省にある広州科学技術職業大学では、数日前から学生に腹痛、下痢、嘔吐、発熱などの症状が出ている。これまでに延べ300人以上の学生に症状が出ており、そのうち24人がノロウイルス(注)だと診断された。
同大学の通知によると、11月27日から複数名の学生が腹痛、下痢、嘔吐、発熱などの症状を訴え、大学の保健室に行った。他の学生にも同じような症状が現れ、30日の午前8時までに、315名の学生に似たような症状が現れた。そのうち24名がノロウイルス陽性だと診断された。現在、大学で284人、自宅で31人が隔離されている。
同通知によると、学校に7つの食堂があり、学校外に複数のレストランもある。「広州市白雲区疾病予防管理センターは校内の食堂での食品のサンプリングテストを行ったところ、食品安全の問題はなかった」とのこと。
これに対して、同大学の学生は疑問の声を上げた。
「隣の大学の学生は無事だったが、うちの学生だけにこれほどの症状が出ている。校内の食堂に問題がある他は考えられない。責任をなすりつけようとしているのではないか?問題が起きてから、食堂のスタッフに健康診断させたのではないか。」
「学校は今学期初めから閉鎖管理を実施し、必要時以外は学校から出ることが禁じられているので、校内の食堂で食事をするしかない。食堂に問題がなければ、インスタントラーメンに問題があるとでもいうのか?」
近年、中国の一部の大学や小学校で、ノロウイルスがしばしば流行しており、ひいては幼稚園児も感染された。しかし、中国方式はほとんどニュースレターでしか伝えず、事件の詳細や後の進展に欠ける。
2021年1月21日、広西チワン族自治区河池市(かちし)宜州区にある7つの中学校の生徒がノロウイルスに感染して腹痛や嘔吐などの症状を起こし、80人以上が相次いで入院した。
2020年11月、四川省自貢市(じこうし)の幼稚園で50人以上の園児がノロウイルスに感染し、嘔吐や下痢などの症状が出た。
2020年10月、山西財経大学の男子大学生約100人が一斉に嘔吐と下痢の症状が現れた。
2020年9月、甘粛省蘭州市にある西北民族大学の渝中キャンパスで、ノロウイルスの大規模な感染が発生した。大学側の報告によると、265人の学生が体調を崩したという。
注:ノロウイルスは、一般的な胃腸炎が原因で、非血性下痢、嘔吐、胃痛といった症状が特徴である。
(翻訳・徳永木里子)