米連邦議会の超党派の下院議員5人が25日、台湾に到着し、中華民国の蔡英文総統などの政府当局者と会談した。米議員の訪台は今月2度目となる。中国政府からは中止を求められたものの、訪問を実行した。
これに対して、米国の中国問題専門家である章家敦(しょう・かとん)氏は26日、米国のこの動きは、中国共産党(以下、中共)の脅威と戦う台湾を支援する意志を強めていることを示していると述べた。
今回、訪台した民主党のエリサ・スロトキン議員はツイッターで同日、「きのう我々の訪台が初めて報じられた時、私の事務所には中国大使館から訪問中止を求める単刀直入なメッセージが寄せられた」と明らかにした。同氏は、中共の妨害にもかかわらず、議員たちはこの地域を理解し、台湾人に対する米国のコミットメントを再確認するためにこの訪問を行ったと述べた。
カリフォルニア州の民主党下院議員マーク・タカノ氏は、蔡英文氏との会談の中で、米国と台湾の関係は過去数十年間で最も前向きで効果的だと述べた。「台湾へのコミットメントは盤石のように進行している。台湾は民主主義のサクセスストーリーであり、信頼できるパートナーであり、世界中の善の力である」
章家敦氏は26日、ニュースマックスとのインタビューで、「我々は戦略的に明確な方向に進んでいる。これは非常に良いことだ。これは、北京にとって我々が何をやろうとしているのかが分かることを意味する」と述べた。米国が台湾への支持を明確にしなければ、台湾海峡で戦争が起こる可能性が高いと考えている。
「現在、北京は台湾問題でほぼ毎日のようにバイデン政権を試している。我々は台湾を守ることを明確に承諾し、台湾に共同防衛条約を提供すれば、中国(共産党)が抑止されるので、戦争は起こらないだろう」
また、カナダのオタワ大学の台湾問題専門家であるスコット・サイモン教授は、中共の台湾侵略の脅威が、台湾に対し国際的な外交的承認のきっかけとなったと考えている。同氏は、米国議員の台湾訪問は「最も賢明な訪問の一つだろう」とし、「世界は今、中国(共産党)国家に、民主主義と国際ルールにしっかり取り組んでいることを示すために、(台湾との)目に見える接触を必要としている」と述べた。
(翻訳・吉原木子)