夜のホワイトハウス(Rob Young from United Kingdom, CC BY 2.0, via Wikimedia Commons)

 欧州の数ヵ国はこのほど、新型コロナウイルス(中共ウイルス、COVID-19)の感染拡大を抑制するために、ロックダウン(都市封鎖)を再開した。米国でも感染再拡大しているが、ホワイトハウスは22日、米国はロックダウンに向かっていないと発表した。

 最近、欧州で新型コロナウイルスが再び深刻になっており、オーストリアはこれまで4回、ロックダウンを宣言し、オランダも部分的なロックダウンを宣言した。ここ数週間、米国でも1週間当たりの感染者数は再び増加し始めている。先週日曜日(21日)まで、1日あたりの感染者数は約9万2400人となり、8月と同じ数となっている。10月末まで、米国の一日あたりの平均感染者数は7万から7万5千人に上った。

 米ホワイトハウスのジェフ・ザイエンツ新型コロナウイルス対策調整官は22日、ホワイトハウスで記者団に対し「米国はロックダウンに向かっていない。米国にはパンデミック(世界的大流行)からの脱却を加速させる手立てがある」と語った。

 ザイエンツ氏、「我々は新型コロナウイルスの再拡大を迅速に食い止める方法がたくさんあるので、流行の拡大を抑制するために経済を無理に停滞させる必要はない」と述べ、米国ではワクチンの接種が広く普及しており、追加接種、児童用ワクチン、モノクローナル抗体療法などが、感染拡大抑制に効果があることを挙げた。

 また、「米国は既に82%の人が予防接種を受けており、しかも、毎週、予防接種を受ける人が増えている」と述べた。

 ホワイトハウスのサキ報道官は、一部の国でロックダウンが導入されたものの、米保健当局は現時点でロックダウンの導入は推奨していないと表明。米国はワクチン接種の進展に引き続き注力すると述べた。

 米国疾病管理センター(CDC)のデータによると、米国では現在、70%近くの人が少なくとも1回接種しており、59.2%の人がすでに2回目の接種を完了しているという。ホワイトハウスは今年10月からブースター接種を開始している。

(翻訳・吉原木子)