中国の独立系人口問題専門家の何亜福氏は11日、自身のウィーチャット(微信、WeChat)アカウントで、中国は今、人口のマイナス成長に入っている可能性があると警告するコメントを投稿した。同氏は、政府のデータによると、今年の出生人口は950万人から1,050万人の間になるが、死亡人口も1,000万人を超えると推定され、中国の人口がマイナス成長に陥る可能性があると書いた。
何氏は、人口や出生率の問題を長年にわたって研究してきたベテランの人口統計学者であり、多数の新聞や雑誌に人口関連の記事を数百回も掲載している。同氏によると、中国各地の政府が発表した最近のデータでは、今年の出生数は急激に減少していることが分かった。例えば、「安徽商報」は9月、安徽省の今年の出生人口は17.8%減少し、山東省徳州市の出生人口も今年1月から9月までの間に前年同期比で17.9%減少した。江蘇省泰州市で、今年1月から8月までの新生児数が前年同期比で43.4%減少した可能性がある。
最近、複数の専門家が中国の人口問題を警告している。ジェフリーズ・グループのアナリストは8月、2021年の中国の出生人口は少なくとも1950年以来の最低水準に落ち込む可能性があると書いた。米国の経済学者であるハリー・S・デント・ジュニア氏も著書の中で、中国社会は人口激減の危機に直面しており、人口のマイナス成長は債務や不動産バブルの崩壊が加速させる根本原因であり、北京政府の過激な人口政策によって経済問題が悪化すると予測している。
(翻訳・徳永木里子)