(ツイッター動画のスクリーンショット)

 中国の地方政府は、感染拡大を予防するために、強制収容所のような施設を設置し、人々を見つけ次第、逮捕するとしている。

 ミャンマーの国境を接する中国雲南省の小さな町・瑞麗市では、流行の中で「強制収容所」のような管理が実施されているというニュースが、ネットユーザーによって明らかにされた。新型コロナウイルス(中共ウイルス、SARS-CoV-2)が発生して以来、瑞麗市では5回の封鎖が行われ、全住民が自宅に隔離され、会社や学校も停止され、1人当たり平均数十回のPCR検査が行われた。十数棟離れている人々も濃厚接触者とみなされ、すべて強制隔離された。ある動画には、家主が拒否したにもかかわらず、警察官は強引に家中に押し入り、家族全員を引きずって、強制的に隔離場所に連れて行った様子が映っている。

 ネットユーザーの投稿によると、瑞麗市の検疫所は非常に状態が悪く、ミャンマー内戦の流れ弾の影響を受け、衛生状態も保証されておらず、デング熱などの感染症感染するリスクがあるにもかかわらず、隔離費用として1日500元(約8800円)を支払わなければならない。

 ネットユーザーの情報によると、瑞麗市の人口は50万人いたが、多くの人が逃げ出したため、現在は10万人しか残っていない。そのほとんどが隔離費用を払えない高齢者や病人、障害者であり、多くの人が基本的な生活設備のない場所で隔離され、動物を飼育する環境よりもひどい状況に置かれているという。収入がなくて住宅ローンを返済しなければならない人が、1年近く隔離され、精神的に追い詰められ、5階から飛び降り自殺した。

 最近では、警察官が防疫の名目で人々を逮捕し始めた。「新浪網」10月27日の報道によると、親子が車で北京に入ったが、中・高リスクの地域に行ったことを隠したため拘束された。「テンセント網」同日の報道によると、内モンゴル自治区エジン旗の新書記は就任してから、無断で外出した者を見かけ次第逮捕し、捕まった人数がどんどん増えている。

 封鎖は今や中国人の日常となっている。山東省日照市(にっしょうし)の4人家族が感染を確認されただけで、日照市全域が封鎖され、全員にPCR検査が行われた。甘粛省蘭州市で、1週間に39件の感染者が出ただけで、400万人以上の都市が封鎖された。雲南省瑞麗市の今日の状態が、中国の他の地域の明日になるのではないかと人々に懸念されている。

(翻訳・徳永木里子)