(ツイッター動画のスクリーンショット)

 中国商務部はこのほど、生活必需品を備蓄するように薦めるお知らせを出した。一方、中国南東部の沿岸都市では、大量の軍用車が昼間に市中心を通過した情報が出回っている。いったい中国政府は何をしたいのか。

 商務部、生活必需品の貯蔵を推奨

 中国商務部は1日夜、「今冬・来春の野菜など生活必需品の市場安定供給に関する通知」を発表し、家庭が必要に応じて一定数量の生活必需品を貯蔵することを薦めるという。

 この珍しい「通知」はネットユーザーの様々な憶測と議論を引き起こした。「戦争をするのか?」、「在庫一掃セール?値上げ?戦争?疫病?どれなのか?」、「以前、こんな通知を出したことがあるのか?」などのコメントが寄せられた。

 多くのネットユーザーの憶測に対して、商務部は2日、「現在の状況から見て、各地の生活物資の供給は十分であり、供給は完全に保証されている」と回答した。

 中国人民防空部が応急キットを配布

 中国東部の山東省済南市ではこのほど、市民に応急キットを配布したことも、注目を集めている。

 一部のネットユーザーは台湾問題を連想し、戦争準備をしているのではないかと推測している。あるネットユーザーは、「公式に発行された備蓄リストには、非常灯、口笛、折りたたみ多機能刃物、圧縮ビスケットなどがあるが、これらは普通の備蓄物資なのか?」と疑問を呈した。

 山東省済南市だけではなく、安徽省合肥市でも政府が配布した無料の応急キットを受け取ったという市民もいた。

 しかし、報道によると、この2つの都市の政府関係者は、応急キットの配布は市政府が以前から計画していた日常業務に過ぎないと回答した。

 大量の軍用車が市中心を通過

 多くのネットユーザーがネット上に投稿した動画によると、中国東南沿海の浙江省杭州市や温州市、福建省福州市などで、大量の軍用車が現れた。ネットユーザーは、中国共産党(以下、中共)が軍隊を配備して、台湾への戦争準備をしているのではないかと臆測している。

 複数の時事評論家は、中国当局のこういった動きには別の理由があるかもしれないが、本当に台湾侵攻の準備をしているわけではないと分析している。一方、オーストラリアのトニー・アボット元首相は10月29日、米国政府のシンクタンクである「ウイルソン・センター」のオンラインイベントで、中国共産党は近いうちに台湾を封鎖し、さらには全面的に侵攻する可能性があると警告している。

(翻訳・吉原木子)