天安門広場で発砲しながら行進している中国人民解放軍(YouTube / Screenshot)
カナダ人記者のアーサー・ケント(Arthur Kent)氏は1989年6月3日夜から6月4日朝まで、中国北京の天安門広場で「六四天安門事件」を取材した。ケント氏が撮影した映像には中国人民解放軍が学生と一般市民に向けて発砲する場面が生々しく収められている。天安門事件から30年経った今日、この動画はハイビジョン画質に修正され、ドキュメンタリー「天安門広場大虐殺:六月の黒い夜」(Tiananmen Square Massacre: Black Night In June)として公開された。
英語メディア「香港自由新聞」(Hong Kong Free Press)によると、ケント氏は米国のNBC(National Broadcasting Company)のライターとして、北京の学生デモを取材していた。
1989年6月3日夜9時頃、ケント氏は撮影機材を持って北京の長安街を歩いていた。銃声がした場所を取材するためだ。しかし10時半頃、ケント氏は民族飯店で武装した中国人民解放軍の部隊と遭遇した。なんとかビデオを録画したケント氏は天安門広場に向かった。映像の中では、銃声が四面八方から聞こえ、負傷者が続出していた。
ケント氏は朝4時頃、天安門広場から帰った。途中数組の私服警察官と遭遇した。警察官らはケント氏が持っているカメラに気づき、ケント氏を捕まえようとした。幸運にもケント氏は彼らから逃げることができた。録画されたビデオは一般市民の協力で海外に送られた。
ドキュメンタリー「天安門広場大虐殺:六月の黒い夜」
(Tiananmen Square Massacre: Black Night In June):
六四天安門事件:
六四天安門事件(ろくよんてんあんもんじけん)は、1989年6月4日(日曜日)に、同年4月の胡耀邦元党総書記の死をきっかけとして、中華人民共和国・北京市にある天安門広場に民主化を求めて集結していた学生を中心とした一般市民のデモ隊に対し、中国人民解放軍が武力で鎮圧、多数の死傷者を出した事件である。(ウィキペディア)
(翻訳・黎宜明)