国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26)の首脳会合が10月31日、英スコットランド・グラスゴーで開幕した。温室効果ガス削減の具体策などについて、約120カ国の首脳が2日間にわたり協議する。
COP26には、2030年までにCO2排出量をどのように削減して地球を救うのか、その方針を提示するために約200の国と地域の代表が集まった。
COP26はもともと昨年開催の予定だったが、新型コロナウイルスの影響で延期された。
議長を務める英国のアロク・シャーマ氏はCOP26の開会式で、「(延期された)この1年間、気候変動は休んでいたわけではない」とし、「必要な対策をただちに編み出さなくてはならない。成功するも失敗するも、私たちは全員一緒だ」と、国際社会の共同協力の必要性を訴えた。
同氏は、パリ協定の長期目標「世界の平均気温上昇を産業革命以前に比べて2℃より十分低く保ち、1.5℃に抑える努力をする」に言及し、「今回のCOP26が1.5℃未満に保つための最後で最善の希望だ」と呼びかけた。
イギリスのボリス・ジョンソン首相は、気温上昇が摂氏2度進むと食料供給が危うくなり、3度進むと山火事やサイクロンが増え、4度進めば「すべての都市に別れを告げることになる」と述べた。
「我々が行動せずにいる期間が長くなればなるほど事態は悪化し、最終的には大惨事によって行動せざるを得なくなる。その代償はいっそう高くつくことになる」
アントニオ・グテーレス国連事務総長は、「化石燃料への依存が人類を瀬戸際に追い込んでいる」とし、「我々が化石燃料を止めるか、化石燃料が我々を止めるかだ。もうたくさんだと声を上げる時が来た。炭素で自滅するのはもうたくさんだ。自然をトイレのように扱うのはもうたくさんだ。燃やしたり採掘したりして、どんどん深みにはまるのはもうたくさんだ。我々は自分たちの墓穴を掘っているようなものだ」
COP26には、アメリカのジョー・バイデン大統領やフランスのエマニュエル・マクロン大統領、ドイツのアンゲラ・メルケル首相、アイルランドのミホル・マーティン首相、スペインのペドロ・サンチェス首相、イスラエルのナフタリ・ベネット首相らが出席している。
一方で、中国の習近平総書記とロシアのウラジーミル・プーチン大統領は不参加の予定。BBCのローラ・クンスバーグ政治編集長によると、習近平総書記はビデオではなく文書で声明を出すという。また、トルコのレジェプ・タイイップ・エルドアン大統領の出席はまだ不明という。
(翻訳・藍彧)