中華民国の蔡英文総統は26日、CNNとの独占インタビューで、北京当局からの脅威は「日々増大している」と述べた。しかし、中国の習近平国家主席との間で、対立を解消するための話し合いに応じる意向を表明した。また、米軍が実際に台湾で訓練を行っていることを初めて認め、米軍が台湾を守っていることに十分な信頼を寄せていると述べた。
蔡氏は、台湾は民主主義の「灯台」であり、民主主義の価値観に対する世界中の信頼を支えるために守られる必要があると述べた。
同氏は、中国からの脅威が日々強まっていることを率直に語り、中国の習近平総書記との対話に意欲を示した。「われわれは、北京との対話を望んでおり、それが両岸関係における誤解や誤算を避けるための最良の方法であると繰り返し表明してきた」
また、政治体制の違いはあっても、両者が平和的に共存できると信じていると語った。つまり、習氏が専制主義の支配手段を強めているにもかかわらず、蔡氏は中国の民主化への希望を捨てていない。
米国のジョー・バイデン大統領は21日、台湾の防衛に対するコミットメントがあると発言した。これは米国の対台湾戦略があいまいから明確になったとみられている。必要に応じて米国が中国共産党から台湾を守ると確信しているかという質問に対して、蔡氏は「確かに自信がある」と答えた。
「米国との長年の関係で、台湾が中国の攻撃を受けると、米国や他の地域の民主主義国からも援助の手を差し伸べてくれる」
蔡氏は台湾史上初めて、米軍が訓練目的で台湾に駐留していることを認めた総統でもある。しかし、現在台湾に駐留している米軍要員の正確な数には触れなかった。「人々が思うほど多くはない」と述べ、「我々の防衛能力強化のため米軍と幅広い分野で協力している」とも語った。
(翻訳・徳永木里子)