米国駐世界貿易機関(WTO)のデビッド・ビスビー(David Bisbee)副代表は20日、WTOの非公開会議で、中国共産党(以下、中共)の産業政策が競争関係を破壊し、輸入商品とサービスおよびその外国供給者に不利であるとし、米国は中共の貿易のやり方を変えさせるためにあらゆる手段を講じると表明した。
ビスビー氏によると、中共政府の不公正貿易行為は、産業補助金のほか、国有企業への優遇措置、データの制限、知的財産権を保護する法執行の不備、情報窃盗などが含まれている。
同氏はまた、「様々な業種での強制労働という現象も無視できない」と述べた。大量のウイグル族人が新疆で強制収容所に拘束されていることを指している。
情報筋によると、オーストラリアは、中共に20年前のWTO加盟時に獲得した特殊待遇を放棄するよう促し、中共のやり方はますますWTO加盟時の約束を守らなくなると表明した。日本は、中共の透明性の欠如に懸念を示し、貿易環境を破壊する措置と国有企業の問題の解決を促した。インドも、印中の二国間貿易が中国に有利な方向に傾き、インド側の貿易赤字がたえず拡大しており、国際貿易における赤字で最大となっていると表明し、必要な努力を行うよう、中共政府との会話を求めているとした。
(翻訳編集・吉原木子)