(イメージ / Pixabay CC0 1.0)
親友の旭さんとおしゃべりしたとき、彼女の2歳の息子にまつわるエピソードを聞いた。
旭さんの息子はとてもかわいらしく、たまにいたずらをするやんちゃな子だ。ある日の午後、旭さんの息子がお父さんと一緒にコミュニティの遊び場に行った。息子さんはブランコ遊びに夢中になり、辺りが暗くなっても家に帰ろうとしなかった。いくらあやしても効果はなかった。その後、旭さんはビデオコールで息子さんと通話した。「今ママは家に一人ぼっちで、とても怖いんだ。家に帰ってママを守ってくれる?」
ママが怖がっていると聞いて、息子さんはすぐさまブランコから降りて、「ママ待ってて、僕が守ってあげるから」と大声で言った。そして家に向かって駆け出した。急ぎすぎていたせいか2回も転んでしまったが、立ち上がってまた走り出した。家に着くと、息子さんはすぐ旭さんを抱きしめながら慰めた。「もう大丈夫、僕がママを守るから」
旭さんの話を聞いて、私は心温まる場面をすぐ創造することができた。私は、小さな子供の純真な心に感動されただけではなく、その子の明確な目標と苦労を耐える精神にも感服した。
2歳の子供だと、転んでしまったら泣いたり、慰めを求めたりすることが普通だろう。しかし、この子は早く家に帰ってママを守りたいという明確な目標を持っていたがために、転んだ時の痛みや汚れを顧みず前に進むことができたのだ。明確な目標があれば、2歳の子でも驚くほど強くなれるものだ。
人生において、私たちは細かいことに不満を持ったり、文句を言ったりすることがよくある。多くの場合、それは明確な目標がないゆえに生じてくるものではないかと思う。本当にやりたいことがないと、どうでもいいことが気がかりになり、そこから不要な感情が生じてくるのだろう。自分の心の中に明確な目標を樹立することができて初めて専念することができるのだ。そして、専念しているがゆえにもっと強い人間になることができる。そのような境地に達した時には、あらゆることが簡単に見えてくるだろう。
(文・青松 / 翻訳・謝如初)