元ナチス強制収容所のタイピストであるイルムガルト・ファーチャー(Irmgard Furchner、女性、96歳)は19日、裁判を受けた。彼女は、ナチスに協力して11,412人のユダヤ人を殺害した罪に問われている。
裁判資料によると、ファーチャーは1939年から1945年までの間に、シュトゥットゥフ(Stutthof)収容所のパウル・ワーナー・ホッペ(Paul-Werner Hoppe)司令官のタイピストを務めた。この間、約6万5千人の捕虜とユダヤ人が収容所内で迫害されて死亡した。
しかし、犯行当時18歳だったファーチャーは、裁判が少年裁判所で行われたため、判決を下すには彼女の出席が必要であった。ファーチャーは9月30日に裁判を受ける予定だったが、老人ホームから逃げ出したという。その数時間後、彼女は警察に逮捕された。
ドイチェ・ヴェレによると、ファーチャーは90代でナチスのホロコーストについて有罪判決を受けた最新の人物だそうだ。犯罪の当事者は皆高齢者になっているため、検察官は近年、ナチスによるホロコーストの犠牲者に正義をもたらすために尽力している。
(翻訳・藍彧)