日本とフランスの両政府は19日、東京で外務・防衛局長級協議を開き、インド太平洋地域の安全保障や海洋進出を進める中国への対応などの情勢について議論した。
フランス政府は同日、中国共産党(中共)の脅威に対抗する立場を表明するとともに、年内に日本と「2+2」閣僚会議を開催し、インド太平洋地域における両国のさらなる協力関係を協議することを発表した。
フランス外務省のフィリップ・エレラ政務・安全保障総局長は19日、「日本はフランスにとって重要なパートナーであり、対面で協議できてよかった。フランスは現在、インド太平洋地域における戦略を見直しており、日本およびインドとの関係強化を望んでいる。今回の訪日は年末に行う予定の日本との閣僚会議に土台を築いた」と述べた。
エレラ氏には、アリス・ギトン軍事省国際関係・戦略問題総局長が同行。ギトン氏は「インド太平洋地域の利害関係は、中共との軍事的競争だけではなく、経済や健康などの分野も含まれるという共通の見解に注目している。現在、安全保障と協力を強化するために、同地域で日仏の緊密な連携が必要である」と述べた。
今年に入ってから、フランスはインド太平洋地域で一連の行動を行った。2月にはフランス軍の原子力潜水艦が南シナ海を通過した。5月には九州で日米豪と合同軍事演習を行った。7月にはインド太平洋戦略を発表し、日本、インド、オーストラリアと協力して中共の野望に対抗することを表明した。
(翻訳・徳永木里子)