中国共産党が台湾防空識別圏に多数の軍用機を進入させたことで緊張が高まる中、米軍のアーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦とカナダ軍のフリゲート艦が15日、共同で台湾海峡を通過した。
ロイター通信は17日、米軍の駆逐艦とカナダ軍のフリゲート艦が15日、共同で台湾海峡を通過したと報じた。
15日夜、北京大学の南シナ海戦略的状況認識プログラム(SCSPI)は、15日に澎湖南西海域で米アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦、続いてカナダ海軍のハリファックス級フリゲート「ウィニペグ」と思われる衛星写真をツイートした。
中国軍東部戦区の報道官は「台湾海峡の平和と安定に深刻な危害を与える」と非難する談話を発表して反発した。「一切の挑発に断固反撃する」と強調した。
台湾の対中国政策を担う大陸委員会の邱太三主任委員(大臣に相当)は14日、公開イベントでの演説で、中国共産党が今月初めに150機もの戦闘機が台湾上空に侵入し、「準戦争」の態勢に入ったと述べた。台湾の邱国正国防部長(国防相)は15日、台湾は「戦争を始めるわけではない」が、「日々、戦争に備えている」と強調した。ホワイトハウスのジェン・サキ報道官は同日の定例記者会見で、米国は台湾が適切な自衛能力を維持することを引き続き支援していくと述べた。
(翻訳・徳永木里子)