国土安全保障長官AlejandroMayorkas(World Travel & Tourism Council, CC BY 2.0 , via Wikimedia Commons)

 米政府が3月以降、少なくとも16万人の不法移民をほとんど管理せずに解放していることを、FOXニュースがこのほど、入手した国境警備隊の文書でわかった。また、仮釈放の権限を大幅に活用し、8月以降、3万人以上の不法移民に労働許可証を与えている。

 3月20日以降、少なくとも9.4万人の不法移民が米国内に入れられ、移民・関税執行局(ICE)に報告するだけが求められている。米国内のICEなら、どこでもよいとう。また、報告した人は、強制送還や身柄拘束されることはない。

 また、8月6日以降、政府は仮釈放を通じ、約3.2万人の不法移民を法的地位と就労許可を与え、米国に入らせた。

 しかし、連邦法では、仮釈放の権限は、「緊急の人道的目的」と「重大な公共の利益」に基づいてのみ使用できるとされている。通常、仮釈放が認められるのは数件に過ぎないが、現政権はこれを多用している。

 バイデン大統領の下で前国境警備隊長を務めていたロドニー・スコット氏は、同文書を確認したところ、「現状は法律の要件に当てはまらない」と述べた。

 同局は9月の数字をまだ発表していないが、7月と8月には20万人以上の移民が入国した。

(翻訳・徳永木里子)