中国共産党(以下、中共)の軍用機が1日から5日にかけて、台湾を攪乱するために150機を出動し、過去最高となった。習近平氏は、戦争の準備や攻撃についても繰り返し言及している。海外中国語メディア「大紀元時報」が最近入手した文書で、中共が福建省で戦争準備の調査を密かに行っていることがわかった。これに対し、オーストラリアに滞在する法学者である袁紅氷(えんこうひょう)氏は、「習氏は台湾への攻撃を早める可能性がある」と述べた。
「大紀元時報」はこのほど、福建省泉州市恵安県(けいあんけん)国防動員委員会の「国防動員可能性調査に関する通知」と題する内部文書を入手した。同文書によると、この調査は戦争に備えるために行われたもので、「決して間違いや漏れがあってはならない」と要求されたという。
昨年1月に発表された同文書では、当局は「国防動員の迅速な対応能力や、戦争と平和の切り替え能力を高め、戦争への効率的な参加と支援活動を実現するために、国防動員資源を全面的に、正確に、かつタイムリーに把握しなければならない」としており、また、地元自治体は「軍事闘争の常態化への移行に備えるべき」と書かれている。
「これは習氏が差し迫っている台湾海峡の戦争に対処するために、中国を戦争状態にするペースを加速させていることを示す証拠である。中国の情報筋によると、習氏は第20回党大会の後、つまりジョー・バイデン米大統領の最後の任期でもある2023年から2024年の間に、台湾海峡の戦争を発動する時間帯として予定されていた」と、袁氏が述べた。
しかし、最近はアフガニスタンの情勢が変化し、バイデン政権の米軍撤退の「大敗北」に近い事態が、中共軍の神経を刺激した。それを受けて、習氏の幕僚の中には、「米軍は本質的に脆弱で一撃にも堪えられない」という見方する人もいれば、「バイデン政権は中共を相手にする度胸はない」と考えている人もいる。そのため、習氏は軍部に「事態の発展にもっと注意を払い、戦機を探せ。いったん戦機が熟すれば、絶対に逃さない」と、新たな指示を出した。
「これは、習氏が台湾海峡の戦争の開始時期を予定より前倒しする可能性があることを意味している。それに、中共は最近、メディア事業への民間資本の投資を認めない規定を出している。中共は、世論をより全面的にコントロールし、政治・経済・文化などのすべての面で戦争状態に入り、開戦に備えることだ」と、袁氏が指摘した。
(翻訳・徳永木里子)