(ツイッター動画のスクリーンショット)

 中国の警察官が自分の権利を守る複数の動画はこのほど、ネット上で出回っており、中国共産党統治下の社会の闇の深さを浮き彫りにしている。「中国では安全な人はいない」というネットユーザーもいる。

 動画の中では、ある省の地方裁判所の前に多くの人が立っており、状況がちょっと混乱している様子が映っている。そこには、片手に警察手帳を持ち、もう片方の手に権利を守る理由が書かれた大きな白い紙を見せている警察官姿の男性がおり、「偽の自白、偽の証人と証言。私をスケープゴートにして、黙っていられるのか?」と憤慨して叫んだ。

 別の警察官が裁判所の前で、拡声器を使って叫んだ。「広東省高等裁判所の李判事は早く出てきてくれ。なぜ6ヶ月間の案件の回答期限は7ヶ月以上経っても返事がないのか?なぜずっと電話に出ないのか?わざと電話に出ないようにしているのか」

 動画では、湖南省岳陽市華容県(かようけん)の警察官全員が自分たちの権利を守るため、公安局長によるいじめ・抑制を訴え、政府からの正義を求めている。

 動画に映っている男性は、かつて遼寧省瀋陽市公安局に勤めていたが、10年前に濡れ衣を着せられて投獄された馬警察官である。彼は自分に対する有罪判決は根拠のない不当なものであり、入手した大量な証拠が自分の無実を証明できると主張した。また、警察官として自分の身の安全を守ることもできないことは、遼寧省の法曹界にとっては実に悲しいことであると述べ、社会の正義感を持っている人たちが協力してくれることを願っている。

(翻訳・徳永木里子)