香港の高層ビル(Benh LIEU SONG (Flickr), CC BY-SA 4.0 , via Wikimedia Commons)

 中国共産党当局は香港の不動産開発業者を呼び出して指導し、「業界の規則を変えるよう」要求したニュースが流された後、香港の不動産業界が注目を集めている。

 香港不動産大手の万泰グループの田北俊会長は11日、「香港の不動産開発業者は、長年にわたって香港政府の収入源の一つとして存在しており、最大の支出は政府からの土地購入であり、収入はすべて政府の手中にある。香港政府は今、香港の不動産開発業者を覇権していると述べた。これは不公平だ」と明かした。

 田氏は、「香港政府の年間収入のうち、地価と利得税(法人税)の大部分は不動産開発業者が支払っており、香港政府はその収入を末端に使うことができるが、当局はそれをしない。香港国家安全維持法(国安法)と現在の選挙制度の下では、野党の声が不通になっているし、香港政府には高度な行政主導権があり、提案をどうにでも処理することができ、立法会も間違いなく可決する。仕事がきちんとできなければ、後で言い逃れることができない」と述べた。

 田氏は、梁振英前香港行政長官の都市計画・開発政策への支持を表明し、香港政府が不動産産業の発展を促進することを期待していると述べたが、一部のネットユーザーは、田氏の発言は現在の政治体制の問題に直接触れており、このような発言は香港政府、ひいては北京当局の禁忌にすでに触れているのではないかと指摘した。

(翻訳・徳永木里子)