米中央情報局(CIA)は7日、中国共産党(以下、中共)の影響力や脅威に対抗する米国政府の取り組みの一環として、中国がもたらす世界的な課題への対応を専門とする新組織「中国ミッションセンター(CMC)」を設立したと発表した。
AP通信によると、CIAにはこのような「ミッションセンター」が12個しかないという。「中国ミッションセンター」は、中共に関する戦略を推進するため、週一回の主任レベルの会議を開いている。安全保障や経済のさまざまな問題で中共が侵略的な姿勢を見せていることから、バイデン政権の高官は、米国はテロ対策に関心を維持しながら、中共を主要な「戦略的競争相手」と位置づける方向に対外政策を転換すると繰り返し述べた。
中共指導層の閉鎖的な性質、膨大な軍隊・保安部門、及び防諜活動を行うことができる高度な技術の開発などを考えると、中共は米国の情報界にとって、特に難しい課題となっている。
そのため、CIAが「中国ミッションセンター」を設立することに対して、衆参両院の議員や両党の議員は歓迎と支持を表明した。
上院情報委員会のマーク・ワーナー委員長(民主党)は、CIAと協力して「組織の変革が我々の直面する課題に対応できるようにすることを期待している」との声明を発表した。
同委員会の副委員長であるマルコ・ルビオ上院議員(共和党)は声明で、「中共がもたらす脅威は現実であり、拡大している。政府のあらゆる部分が、その情報、構造、行動において、この大国間とのライバル関係を反映する必要がある」と述べた。
現在、CIAは「中国ミッションセンター」の採用プロセスを加速させる予定だが、完全な背景調査や安全審査など煩雑なプロセスを経なければならないため、早くても平均6ヶ月はかかる可能性があるという。
(翻訳・吉原木子)