米国の特殊作戦部隊と海兵隊の部隊が、台湾の軍事訓練を支援するために、1年以上にわたって秘密裏に台湾に駐留している。米メディア「ウォール・ストリート・ジャーナル」7日の独占インタビューで分かった。
中共が台湾への侵攻を開始する可能性があるとの懸念から、米国の特殊作戦・支援部隊の約20名が台湾の要塞を強化するために台湾の地上部隊に分隊訓練を行っていることや、米海兵隊も台湾海軍と協力して小舟の訓練を行っていることを、同独占報道が米政府関係者の発言を引用して報じた。
これに対して、ホワイトハウス、米国防総省、台湾側はいずれもコメントを控えている。しかし、米国防総省のジョン・サプル報道官によると、米国は、中共が台湾付近での軍事行動を増やすなど、台湾を威嚇する行動を強めていることを指摘しており、これは地域の安定を損ない、誤算のリスクを高める可能性があると考えている。
これを受け、トランプ政権下のホワイトハウス国家安全保障副顧問のマット・ポッティンガー氏は、「台湾に軍備を売るよりも、米台の軍事関係を深めたほうがよい。台湾海峡で戦争が起きれば、台湾が今世紀初めに購入した高価な軍備はすぐに破壊されてしまうだろう。逆に台湾に安価で殺傷力のある対艦ミサイルやスマート機雷を購入させ、十分に訓練された軍隊を持たせることで、中共の台湾攻略計画を複雑化させるだろう」と述べた。
昨年11月には、米海兵隊が台湾軍から高雄の左営に招かれ、海兵隊や特殊部隊のアサルトボートやスピードボートを使った潜入作戦を4週間にわたって指導しているという噂もメディアで流れた。しかし、米軍が台湾に駐留することは、非常に政治的に敏感な性質を持っているため、米台双方は当時、この「噂」に肯定も否定もしなかった。台湾海軍は、地域の平和と安定を維持するために、米台双方の軍事的安全保障の協力と交流は、正常に行われているとだけ述べた。
(翻訳・吉原木子)