フランス元老院(上院)は5日、議会の報告書を発表した。フランスの大学や学術界は複数の外国の干渉や影響を受けており、フランスの大学で中国(中国共産党)の影響が「主導的地位を占めている」と指摘した。

 同報告書では、 ロシア、トルコ、ペルシア湾諸国の一部などについても言及されたが、 「中国の戦略手段と規模に匹敵する国はなく、中国の戦略は様々の面で機能している。国際関係において核心的地位を占めたがるという願望も隠さなくなっている」と指摘した。

 「中国は、その実力と長期的な政策能力により、グローバルでシステム的な影響力戦略を行う能力が最も高い国である」とされている。

 同報告書では、フランスの大学が直面している苦境を指摘し、特に受け入れている外国人留学生について、今から常に警戒する必要があると強調した。また、大学のネットワークシステムのセキュリティを監督・検査するための欧州連合(EU)全体の戦略を制定し、EU以外のプロジェクトの資金源を検査するための透明な制度を設立するよう呼びかけた。

(翻訳・徳永木里子)