パトロール中の中国警察官(イメージ / Pixabay CC0 1.0)

 中国では、中共および国の行事があるたび、当局に良く思われていない人たちが、脅迫・拘束されます。「国慶節」10月1日も逮捕者が出ました。またその期間中、中共の「偉大かつ公明正大」のイメージを損なう要素のある災害についての報道も一部規制されています。

 1日、当局は少数民族が積極的に国旗掲揚式に参加し、「愛国心」を表していると大いに宣伝している一方で、愛国心が足りないとして少数民族の人々を逮捕しており、宣伝と現実が乖離しています。米RFAの4日付は「国慶節」に消極的な態度を取ったとして、新疆ウイグル人百人以上が拘束されたと報じました。

 同報道によると、ドイツに本部を持つ世界ウイグル会議の報道官はRFAに、新疆ウイグル自治区ホータン地区で1日、国旗掲揚式を否定的に扱い、中国に反対しているとして、少なくともウイグル人170人が拘束されたと述べました。その中に、少なくとも女性40人、未成年者19人が含まれていたそうです。釈放については言及されませんでした。

 また、新疆ウイグル自治区北部にいるカザフ族も大量に拘束されました。 NGO団体アタジュルト(Atajurt)の責任者、サリクジャン・ビラシ(Serikzhan Bilash)氏は RFAに、「9月28~30日、イリ・カザフ自治州で、多くのカザフ人が拘束されたが、2日と3日には一部の人が釈放され始めた。当局は逮捕の理由を明かしていないが、警察は皆、これは『国慶節』における『安定維持対策』であると囁いている」と明かしました。

 長年当局から弾圧を受けている法輪功学習者らも同じく、脅迫を受けたり、拘束されたりしています。酷い場合は拘束した後、高い罰金を科して、拷問などを行います。法輪功学習者に対する迫害はすでに日常化しており、深刻な状態です。

 さらに、祝賀期間中、中共の「偉大かつ公明正大」のイメージを高める必要があるため、北京の信訪局(陳情する所)に集まった陳情者も排除しており、災害についての報道も一部規制されています。

 中国では中国共産党が政府より上にあることが憲法に書き記されているため、中共政権はいつでもどこでも国民を任意に拘束できるのが現在の中国の実情です。

(新時代Newsより転載)