(イメージ:YouTube Screenshot)
最近、ドイツのカメラメーカーであるライカ(Leica Camera)の広告ビデオの中に、六四天安門事件の「戦車男」が映された。多くの海外の中国人が「感動しました」とコメントした。
この長さが5分間のビデオはRadioaktiveFilm会社に作製し、撮影記者が戦争や衝突の現実を写そうとする努力を表現している。
このビデオの冒頭で、銃を持っている強盗、全体主義者によって処刑された中東の人々、雪の中のオオカミ、逃げた難民など撮影記者が直面した場面が映し出された。このビデオの26秒から30秒までの間に、「Beijing1989」(北京1989)という字幕が現れた。これは1989年6月4日に起きた天安門事件を意味する。その次には中国語を話す軍人がホテルで外国人記者に対し検査をしている場面が映し出された。最後にはホテルの外の映像となり、有名な「戦車男」が2秒間映し出された。
この動画を見た海外の中国人は次のようにコメントした。
「中国共産党政権が強盗やテロリストと同じように中国国民を殺した。虐殺の真相を隠すために、中国共産党は記者を脅した」
「歴史の真相を広く伝えるべきだ。頑張っていくしかない」
六四天安門事件時の大学生であった、現在アメリカに住んでいる周鋒鎖氏はこう言った。
「多くの人々が天安門事件の真相を記録するべく撮影を行ったが、中国共産党に逮捕され殺害された。このビデオ(The Hunt)は真実を追求する人々の努力を伝えたのみならず、彼らが時には当局から狙われる恐れがあることを示しているのだと思う」
(文・黎宜明)
ライカの広告ビデオ:
注:
六四天安門事件:
六四天安門事件(ろくよんてんあんもんじけん)は、1989年6月4日(日曜日)に、同年4月の胡耀邦元党総書記の死をきっかけとして、中華人民共和国・北京市にある天安門広場に民主化を求めて集結していた学生を中心とした一般市民のデモ隊に対し、中国人民解放軍が武力で鎮圧、多数の死傷者を出した事件である。(ウィキペディア)
「戦車男」(無名の反逆者):
無名の反逆者(むめいのはんぎゃくしゃ)は、1989年6月4日に中華人民共和国で起こった天安門事件の直後、天安門広場に通ずる長安大街の路上で撮影された、戦車の行く手を遮る映像に登場する男性のこと。氏名不詳のため、「無名の反逆者」(英: Unknown Rebel)、「戦車男」(英: Tank Man)などのニックネームで呼ばれている。(ウィキペディア)
「戦車男」に関するビデオ: