暗号資産(仮想通貨)は7月以降で最大の上昇を記録した。1日、ビットコイン(BTC)はニューヨークの初期取引で数分間に10%上昇し、47,884ドルに達した。イーサリアム(ETH)やライトコイン(LTC)などの暗号資産も上昇し、ブルームバーグ・ギャラクシー・クリプト指数(BGCI)は8.9%も上がった。今回の上昇は勢いがよく、ほとんど前触れがなかったので、トレーダーは「不可解」との意見を示した。
これに先立ち、中国共産党政府が国内ですべての暗号資産の取引禁止を発表したため、ビットコインは9月に7.6%下落したが、その間も小幅なプルバックが続いてきた。今回のような暗号資産の大幅な上昇に対し、一部のトレーダーは、現在の市場環境は不安定であり、その結果として暗号資産が大量に購入されていると分析した。また、米連邦準備制度理事会(FRB)のジェローム・パウエル議長は9月30日、米国の中央銀行が暗号資産を禁止するつもりはないと発言したことで、デジタル通貨の投資者の信頼感が高まったとの指摘もあった。
暗号資産取引所ルノのアジア太平洋地域の事業責任者であるビジェイ・アイヤー氏は、「暗号資産市場が伝統的な市場から切り離されるのを見ることができるだろう」「まだ何とも言えないが、昨年までは考えられなかったことが、近い将来に実現するかもしれない。特に、米国の債務上限が近づいていることや、北京政府が取引禁止を行っていることなど、不安要素が多い。暗号資産は独自のブルマーケットのサイクルに入っているようで、高値を更新し続けている」と述べた。
(翻訳・徳永木里子)