華為(ファーウェイ)の副会長で最高財務責任者を務める孟晩舟(もう ばんしゅう)氏は24日に釈放され、帰国した。これと同時に、中国で逮捕され、懲役11年の実刑判決を言い渡されたマイケル・スパバ氏と、2年以上拘束され、今だに判決が出ていないマイケル・コブリグ氏も突然釈放された。現在、2人ともカナダに帰国した。中国の人権弁護士である劉暁原(りゅう ぎょうげん)氏は中国共産党政権のやり方がなんの法的根拠もなく、矛盾していると指摘した。

 24日午後、米司法省と孟氏は起訴猶予に合意し、カナダブリティッシュコロンビア州裁判所は孟氏の犯罪人引渡しを解除した。孟氏が飛行機でバンクーバーを離れた数時間後、カナダのトルドー首相は、拘禁されていた2人のカナダ人、マイケル・スパバ氏とマイケル・コブリグ氏がすでに釈放され、帰国の飛行機に乗ったことを発表した。

 劉暁原弁護士はツイッターで、「遼寧省丹東市中級法院は8月11日、中国国家機密を洩らしたという口実で、スパバ氏に11年の懲役、及び個人財産5万元の没収と強制送還を言い渡した。しかし、第二審の結果まだ出ていないのに、スパバ氏すでに帰国した」と述べた。

 劉暁原氏はまた、「中国共産党外交部の報道官は、スパバ氏とコブリグ氏の犯罪は確固たる証拠があるとし、司法機関も確実な証拠をつかんだというのに、法律に基づいて処理すべきではないだろうか。すでに重刑を言い渡された人や、司法判決さえ下されていない人を釈放するには、法律に基づく説明を、司法機関がしなければならない。なんて身勝手なことだろう」と非難した。

(翻訳・吉原木子)