中国の不動産大手・恒大集団の金融商品が不履行になってから、その株価の値下げが止まりません。
日本経済新聞の20日付の記事によると、20日の香港株式市場では恒大の株価が一時2.06香港ドルと、約11年ぶりの安値をつけ、同グループの恒大物業集団も同13%下げました。また、借金に依存する不動産業全体に悪影響が及ぶとの見方から、中国の広州富力地産、碧桂園控股(カントリー・ガーデン)も下落しました。このほか、中国の四大保険会社の一つで、配下に平安銀行も持ち、不動産管理も重要な業務とする「中国平安保険」も影響を受け一時8%下げました。
これだけに留まらず、RFAの21日付の記事によると、20日の米国株式市場の主要3指数は、中国恒大の財務状況の悪化が拡大する可能性があるとの市場の懸念から売りが先行し、大幅に下落して終了したそうです。
恒大に対し、中国当局が未だに救済していないことに対し、台湾総合エコノミスト・呉 嘉隆氏は20日のFacebookでの投稿で、中共はお金を出して恒大を救済する気も、国有にする気もないと分析しました。また今回の恒大危機は中共が裏で操作した可能性があると指摘しました。
その理由は、恒大の金融商品の購入者は7万人余りいますが、中共がこれらの購入者を泣き寝入りさせる自信があり、成功すれば、他の投資者に対しても同様に抑えることができるからです。その目的は、中共は、恒大を例に挙げて、今後の債務危機への対処法を示そうとしています。
(新時代Newsより転載)