中国共産党(以下、中共)の公式メディア「環球時報」は16日、掲載した記事の中で、統合参謀本部議長のマーク・ミリー将軍に助け船を出した。ミリー氏は、中共中央軍事委員会の李作成・統合参謀部参謀長に2度の秘密電話をかけたことが反逆罪に等しいとみなされた。
「環球時報」は、ミリー氏が機密を漏らしておらず、「プライベートな電話」ではなく、上司に電話の内容を報告していたと主張している。興味深いことに、ミリー氏のスポークスマンも以前、ミリー氏が李氏に電話をかけたことは国防省から事前に承認されたと主張した。これに対し、トランプ政権の国防長官代理を務めたクリストファー・C・ミラー氏は「ミリー氏にそのような電話をかけることを許可していないし、許可することもない」とすぐに反論した。
「環球時報」がミリー氏に助け舟を出す前に、ツイッターの解説アカウント「LT視野」は、「環球時報」とミリー氏との間にある協力関係についての記事を掲載した。ミリー氏が昨年10月30日、李氏に「米軍は武力を行使しない」と保証した2週間後の11月13日、「環球時報」は『中国は米国の最後の狂気に対処する態勢を十分に整えている』と題する社説を掲載した。
「中共は安全な約束をもらったのに、なぜトランプ氏に関するいわゆる『最後の狂気』を宣伝したのか?ミリー氏の電話と『環球時報』の社説は、米大統領選を左右しようとしたと疑わざるを得ない」と、「LT視野」が述べた。
(翻訳・徳永木里子)