トランプ前大統領は14日、統合参謀本部議長のマーク・ミリー将軍が自分に隠して、中国共産党(以下、中共)幹部に電話をかけたという報道に疑問を呈したが、それが事実なら「反逆罪」にあたると述べた。
報道によると、著名ジャーナリストのボブ・ウッドワード氏と米紙ワシントン・ポストのベテラン記者ロバート・コスタ氏は新著「Peril(意訳:差し迫った危機)」で、ミリー氏は大統領選直前の昨年10月末、中共中央軍事委員会の李作成・統合参謀部参謀長と極秘電話をしたという。
同書によると、ミリー氏は2020年の大統領選挙前の10月30日と2021年1月8日(1月6日の議会議事堂襲撃事件の2日後)に、李氏に電話をかけ、「米政府は安定しており、すべて正常になる。米国が中国に軍事作戦を起こすことはない」と米国政府の安定を保証した。また、トランプ前大統領の任期最後の数日間に、米国からのいかなる差し迫った攻撃に対しても、李氏に連絡し、「攻撃するようなことになれば、事前に通知する。奇襲攻撃にはならない」と約束したという。
トランプ氏は、Newsmaxとのインタビューで、「まず、もしこれが事実であれば、信じがたいことだ。彼は中共に電話をかけ、このようなことをすべて行い、攻撃が行われる前に彼らに助言するつもりだったということは、これは反逆罪だ」と表明した。
トランプ氏はNewsmaxのインタビュー直後に発表した声明で、ミリー氏の退任を求め、ミリー氏が自分でストーリを考え出し、それをわざとウッドワード氏とコスタ氏に漏らしたという推論を提起し、2人は「事実ではなくフィクションを書く記者だ」と主張した。
トランプ氏はまた、「厳粛に声明を発表するが、私は中国を攻撃しようと考えたことが一度もない。中国もそれを知っている。この話を作った人は病んでいてぼけているし、それを発表した人も同じくらい悪い。実際、私はこの数十年の間に、米国を戦争に巻き込まなかった唯一の大統領である。これは周知な事実だが、あまり報道されていない」と述べた。
(翻訳・吉原木子)