ラーブ氏(Policy Exchange, CC BY 2.0 , via Wikimedia Commons)

 イギリスのボリス・ジョンソン首相は15日、内閣改造を着手した。今回の改造は大幅な人事異動で、ドミニク・ラーブ氏を外相から外して法相兼副首相へ異動し、後任にリズ・トラス前国際貿易相を起用した。アン・マリー・トレビアン氏は国際貿易相に就任した。

 ラーブ氏の再任は、英国メディアから「降格」と評された。

 8月、タリバンがアフガニスタンの首都カブールに進撃していた頃、ラーブ氏はギリシャのクレタ島でゆったりとした休暇を過ごしていた。アフガニスタンから脱出したい人々は、英国政府に助けを求め何千通ものメールを送った。しかし、これらのメールはすべて無視された。ラーブ氏の解任を要求する声が上がっていた。

 ジョンソン氏は内閣改造を公表する前に、ラーブ氏と長時間の会談をしたと、BBCが報じた。昨年4月にジョンソン氏が武漢肺炎で入院した際、ラーブ氏は副首相として起用されたことがあり、今回正式に副首相に任命された。副首相は、英国では重職ではない。

(翻訳・徳永木里子)